店舗偵察レポート

ジャスコ(イオン)としては、新潟県において初進出だったジャスコ村上店が、2月20日をもって閉店することとなりました。JR村上駅前と言う立地でありながら、駐車場を無料開放するなど周辺住民に親しまれておりましたが、店舗の老朽化もあったのでしょう。32年と言う歴史に幕を閉じることになりました。今年夏に新店舗でオープンするようです。

鮭の街として知られている村上市。その村上の玄関口である、JR羽越本線・村上駅。近年リニューアルして、モダンな駅舎になりました。山形県酒田・鶴岡方面へ向かう列車が停車しておりました。駅周辺と言っても、駅前広場も道路も郊外並みに広々しています。

まず村上駅から出ますと、目の前はこのような風景になっております。この写真ですと、所狭しと商店街が連なっているように見えるのですが、実際は歩道も確保され、人影もまばらでとてものんびりした駅前通りの風景となっています。かつての城下町と言うことで、観光客も訪れる村上の街。その中心地である、古い町並みや名所、商店街は1キロほど東となります。

村上へ訪れると目の前に現れるのが、この高い塔(屋上看板)。駅のみならず、郊外からも見える高い塔なので、建物が見えるまで3階建てくらいのショッピングセンターかと思います。なぜこれほど高い塔を建てたのか理由はわかりませんが、結構目を惹きます。

村上市内にジャスコは2店舗あり、郊外の国道8号線沿いに村上プラザと連携した、村上東店が存在しています。人口3万人あまりの街で、ジャスコ2店舗存続は珍しいようです。

お？この雪の中、黄色い旗がなびいているではありませんか…。

そうですか…。閉店ですか。32年間大変お疲れ様でした。店舗も老朽化が目立ちます。

1階がグルメドール、薬局、クリーニング店、ATMなどとジャスコ食品売り場。2階はジャスコ衣料品フロア。周囲にスーパーが少ないせいか、食品売り場はお客も少なくありませんでしたし、駐車場も買い物客の車で埋まっていることも多かったです。

テナントの一部は、周辺に新店舗を構え移転するそうです。かつて筋向いにサティ食品館も進出し、商戦もありましたがマイカルの経営悪化でサティが撤退。その跡地は今もそのまま雪に埋もれています。そんな出来事も今になっては懐かしい思い出となりました。

今ではジャスコ・イオンと言えば、商店街を潰す○しき代名詞とまで言われていますが、 32年前この村上の地に出店した時は、市民はどう感じたのでしょうか。年月が経つにつれ、人々の記憶の中に残る、家族の成長記録とともに歩んだ32年間だったのかもしれません。現在、店内に「村上店の思い出」を投稿するスペースもあるのですが、そのような内容の投稿も見られ、やはり暮らしの一部になっていて、一時的でも閉店を惜しむ声もあるようです。

さて、32年の歴史に一旦幕を閉じるジャスコ村上店。この夏に「生まれ変わる」そうで、県への申請も出ており、8月中旬以降に現在地で新規オープンするようです。今日までの歴史はひとまず終えますが、村上市民に愛される店舗として新たな門出に期待します。