店舗偵察レポート

サイトマップトップ > 店舗偵察レポート > PLANT5刈羽店 生鮮売り場は当面営業を休止(8/3追記・9/20閉店へ)

PLANT5刈羽店 9月20日をもって閉店へ
新潟県中越沖地震で店舗被害 3年の歴史に幕(8/3追記)

新潟県中越沖地震で、大きな被害を受けたPLANT5刈羽店ですが、9月20日をもって完全閉店することとなりました。閉店理由としては、店舗復旧をしても今後の収益が見込めないこと。またオープン間際に新潟県中越地震の被害を受け、今回で二度目の被害となったうえ、当初の売上目標を大きく下回ったことも判断材料となったようです。

「生鮮売り場の当面営業中止」から「完全閉店」へ
7/29に下記「PLANT5刈羽店 生鮮売り場は当面営業を休止」のレポートを書いたのですが、残念ながら9/20をもって完全閉店することが決定したようです。「完全閉店」以外の選択としては、広過ぎた売り場を圧縮すると言う意味でも、被害が大きかった生鮮部分を撤去して、現在のスーパーセンター側にさらに圧縮した生鮮売り場を移転する形です。

しかしながら、二度も大きな地震の被害を受けた店舗の安全性や、さらに売り場を圧縮した場合にこの立地での集客を考えると、仮に莫大な工事費をかけて復旧、もしくは建て直したとしても、刈羽店の業績を考えると、ほぼ現実として回収できないのかもしれません。

PLANT5刈羽店 生鮮売り場は当面営業を休止
新潟県中越沖地震で店舗被害


写真・刈羽郡刈羽村刈羽 PLANT5刈羽店(7月下旬)
プラント刈羽店が一部従業員解雇
総合ディスカウントストアのプラント(福井県坂井市)は26日までに、中越沖地震で被災した刈羽村の「プラント―5刈羽店」の一部従業員を解雇することを決めた。対象は地元採用者で、数十人に上る見通し。今回の地震による大規模な解雇が明らかになったのは初めて。

 同社は「解雇人数は詰めている段階」としているが、本社がある坂井市のハローワーク三国は「会社から約40人の解雇を来週にも届け出ると報告を受けている」としている。

 同社によると、解雇するのは同店の全従業員約220人のうち、生鮮食品売り場のパートやアルバイトら。店舗は21日から営業を再開しているが、生鮮食品売り場は、専用冷蔵庫や調理場、給排水設備が大きな被害を受けたため、閉鎖している。

 今回の決定について、同社は「生鮮部門は当面、再開できる見通しが立たない。売り場のパート、アルバイトは出勤しないと収入もないため解雇する。再開する場合は優先して再雇用したい」と話している。同じ売り場の正社員約10人は既に他店舗に異動したという。

 プラントは県内に4店舗を展開。刈羽店は中越地震直後の2004年11月に開店。売り場面積は1万7000平方メートルで、柏崎刈羽地区で最大規模。

新潟日報2007年7月27日


PLANTのサイトでも店舗被害の報告はされておりますが、具体的な被害状況は現在調査中であるため記されておりません。同じく被災地となった、柏崎市内の各スーパーが生鮮食料品の品揃えも整いつつある中、「なぜPLANTは復旧活動もせずに、従業員を解雇するのか。被害状況がいまだわからない。」と当サイトに多くのお問い合わせを頂いております。

その旨、この時期に不謹慎ではありましたが、該当地域への道路状況が落ち着いている時間帯を確認し、実際に地域と店舗を訪れてみました。

柏崎市内では店舗入り口や駐車場、また店内に亀裂等が目立つ店舗もありましたが、生鮮食料品も並び始めるなど、少しずつですが復旧に向けて動いております。

PLANT5刈羽店については、既に報道されている東京電力・柏崎刈羽原子力発電所に近く、駐車場には自衛隊の車両や復旧工事関係車両等が見受けられました。周辺の道路は中越地震の時も大きく亀裂が入ったりしましたが、その時の記憶がまた現実になったと言う感じです。状況としては一部破損や亀裂と言うレベルではなく、店舗全体が隆起したのか分かりませんが、駐車場と店舗との間に場所によっては20センチ程度の段差がありました。逆に食品売り場側(原発側)は陥没しているようにも見え、駐車場の土留めが傾いている箇所や浄化槽かは不明ですが、長方形に広い範囲で隆起している箇所もありました。

店内、スーパーセンター側は通常に近い形で営業しておりますが、ガス・水道が使えない状況で、トイレは店舗外の仮設。ファーストフード各店は営業を休止しています。食品売り場側はボードで覆われ消灯し閉鎖されておりました。かつての青果側エントランスでは、青果物や一般食料品を販売しています。エントランス側は床に大きな亀裂が入っているようで、マットで覆っていました。亀裂付近から食品売り場の方に向けて、床が全体的に傾いている感じでした。消灯しているせいもあるのでしょうが、床だけでなく建物や什器なども全体的に原発側に傾いていることが、体感ではありますが感じられました。何か大きな力によって全体が引っ張られたよう見られ、本当に地震の恐ろしさを感じました。

スーパーセンター側の破損は目立ってはいませんでしたが、食品売り場側の被害を考えると、単に食品売り場の復旧だけでは済まず、ゆがんだ敷地を含め建物全体的にどう修復するのか心配しています。いずれにしても、根本的な工事が必要と察しますので、普及までにはかなり時間を要するでしょう。以上、自分が見たことを感じたまま書きました。

業績の話も出ていましたが、この地域にとっては生活に必要な唯一の店舗ですので、一日も早い店舗の復旧を願っております。

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