スーパーにおける中食の歴史
2019年10月1日からの消費税増税に向けて注目されている、
お持ち帰り・テイクアウトで自宅で食べる、中食(ちゅうしょく)。
振り返ってみると、昭和中期のスーパーマーケットは、
生鮮食料品や雑貨を中心として売り場を拡大し、
お惣菜(中食)は補足の位置づけだった店舗も多かったのかと。
当時のお惣菜は、
精肉店のコロッケや唐揚げ、
仕出し屋や鮮魚店の煮付けや焼き魚、
イカやタコの端材が入ったメンチカツ、
弁当屋の和風サラダや煮物など。
逆に言えば、
これらの店の一角に野菜や生鮮食料品、衣料品を並べ始め、
スーパーマーケットとして組織化した企業も多いのかと。
都市部や地方の違いはありますが、
平成に入ると、
「ガリガリで口が血だらけになる惣菜」
「粗悪品で怪しい冷凍品」
「ネタがカサカサで、シャリがパリパリの寿司」
などと、揶揄されるほどでしたが、
増えてきた共働き層のニーズに企業努力が追随し、
徐々に味や品質も向上、品数も増えていきました。
平成中期には、
スーパーマーケットの惣菜売り場は花形となり、売り場スペースも格段に広がります。
恵方巻やおはぎといったハレの日商材や、祝日の生寿司やお弁当類も急成長。
かつては幅を利かせていた生鮮三部門、青果・鮮魚・畜産の売り場も変化。
土付きや枝つき、とれたてや不揃い、大袋の野菜は、地場直売所へと移行し、
カット野菜やカットフルーツ、サラダ商材など、野菜の小分けが進みます。
丸物と言われる魚や、下処理済のパックが大半を占めいていた鮮魚売り場も、
寿司や刺身、シーフードサラダやサラダ用の切り落としなどが並びます。
チャプチェやクッパ、タッカルビなど、
韓国料理や中華料理を中心にメニュー提案され、
焼くだけのパックが並ぶようになった畜産売り場。
かつて、
夜中までスライサーとの格闘が繰り広げられていたバックヤードも、
今ではプロセスセンター産のパックが多くを占め、
部屋の奥に鎮座していた高価なミートスライサーや、
新入社員の登竜門でもあったミートチョッパーは、綺麗に消え去った店舗も。
…少し話がそれましたけど。
もはや、生鮮食料品も売っている惣菜店と言っても過言ではありません。
そして最近では、冷凍食品の質も向上。
料理下手の我が家は小家族ということもあり、
向上したお惣菜と冷凍食品を中心に、1週間の献立を考えます。
一品くらいは鍋を使った煮物を作りますが、
小分けできる冷凍食品はとても便利です。
◆土日にまとめ買いをして、
・月/自作煮物1品、魚惣菜1品、ブロッコリー(またはほうれん草)
・火/自作煮物1品、惣菜1品、ブロッコリー(同上)
・水/自作煮物1品、冷凍食品1品、ブロッコリー(同上)
・木/冷凍食品1品、魚の缶詰、冷凍枝豆
・金/冷凍食品1品、魚の缶詰、冷凍野菜
・土/お刺身(カツオ等)、惣菜2品、自作煮物1品
・日/お刺身(単品2)、惣菜1品、冷凍枝豆
※休日のお昼は、カップラーメンやお弁当、ベーカリーのパンやおはぎ etc
週中に一度、買物をすればよいものの、
仕事で疲れてしまうので、結局は週末のまとめ買いとなります。
経済的には、あまりよろしくないメニューではありますが。
中食メニュー向上は、食卓の幸福指数の向上。
スーパーマーケットには、中食のさらなる向上を期待しています。