節分にヒット商材を考える
節分と言えば、豆まき<恵方巻
お正月が終わると、催事コーナーでは各メーカー豆菓子の大量陳列が始まります。しかし、スーパーマーケットにとっては単に豆を売る季節ではなく、この20年ほどで主役は恵方巻へと移り変わりました。スーパーで売っている寿司は寿司ではない!と寿司職人から鼻で笑われた時代はとうに過ぎ、販促や技術と味の向上によって、売上も右肩上がりで増加。2019年の年間売上高は、全国で約260億との推計(関西大学名誉教授)もあります。
豆をまけない住宅環境が増えたこともありますが、一地域の行事をここまで持ち上げた各業界の商売魂に驚き、売上推移は落ち着いているものの、後に続くハロウィンも同調なのかなと半ば呆れて感じています。
そもそも、2月と言えばバレンタインも主力でしたが、職場でチョコレートを配る行為は、コンプライアンス的にどうだろう…という風潮や、男女とも自分や家族へのご褒美的存在に移り変わり、もはや定番化したチョコレートより、大きな伸びしろのある恵方巻へシフトした売り手側も理解できるのかと。
売り手側に立てば、いろいろな具材を巻き込めるレパートリーの広さもあり、毎年「新商品」と銘打った恵方巻がラインナップ。野菜や鮮魚のほか畜産といった生鮮部門のみならず、惣菜やロール菓子も巻き込んで売り込める一大イベントへと成長。かつては春先まで、豆やチョコレートといった菓子や、おもに鍋しか売るものがなかった季節に色を添えているのかと。店内の販促物だけとってみても十分な演出で、見ているだけでお腹がすいてきます。
次のヒット商材は?
全国区となるべく、手始めに地元新潟の食材を使ったイベントはいかがでしょう。
【帰省時期(3月・8月)・笹団子フェス】
地元レスラー「スーパー・ササダンゴ・マシン」をイメージキャラクターとし、夏はキンキンに冷えた冷凍笹団子のスイーツを売り込む。中身はあんこのほか、生クリームやカスタードクリーム、ホイップやチョコレート。既に商品化されている笹団子アイスや笹団子ムースも絡めて。
【6月10日(時の記念日)・トッキッキ焼き】
米粉の皮にチョコレートや枝豆ペースト、カスタードクリームを入れて、新潟県のマスコットキャラクター「トッキッキ」の焼き型でこんがりと…。しかし、とあるパンダ焼きのパクリなので却下ですかね。
【8月8日(お米の日)・コメパンマン焼き】
米粉を使った商品であれば、新潟県の米粉PRキャラクター「コメパンマン」をもっと活用すべきかも。例えば、万代シテイバスセンターのカレーを入れた、カレー入りコメパンマン焼きとか。
以前、県主催の米粉普及イベントに参加した際、コメパンマンの着ぐるみに少年が「パクリだ!パクリ」と指をさす事件が。「パクリじゃないのよ!」と、慌てて息子の口をふさいだお母さま。
コメパンマンが決して「アンパンマンのパクリ」ではなく、アンパンマンの生みの親である、やなせたかし先生に描いていただいたキャラクターだということを周知する意味でも、米とカレーのコラボレーションは欠かせないかと。
【12月1日かもん!カモねぎの日(鴨・葱)】
新潟市潟東地区で毎年開催される「かもん!カモねぎまつり」。11月15日の狩猟解禁を経た12月上旬が、鴨の脂ののる最高の時期ということで、鴨汁をふるまい、農産物販売や鴨にまつわるイベントを開催。便乗した店舗イベントとしては、鴨鍋はもちろんとして、例えば1年の健康を感謝して、縁起物の鴨にあやかった関連販売とか。鶏関連で東ハトフェア、鳩サブレなども。
以上、よろしければ販促にお役立てください。(本気かよ)